●ハイパーガミー
アジア スリランカ民主社会主義共和国 AD
地位の低い家族の娘が,より地位の高い家族の男性と結婚すること。日本のいわゆる“玉の輿に乗る”結婚に似たタイプの結婚であるが,典型的にはインドやスリランカのようなカースト制度の発達した社会にみられる。それは上昇婚とか昇嫁婚とか翻訳され,下降婚とか降嫁婚と翻訳される,地位の低い男性が地位の高い女性と結婚する婚姻形態,つまりハイポガミーと区別される。インドのカーストは内婚の単位であるから,ハイパガミーで結婚するのはふつう上層の一部の女性に限られる。また,それは単なる婚姻制度であるというより,息子も娘も親の財産に権利をもてる双系的な財産相続のイデオロギー,物財と地位との交換取引,政治的威信の獲得,浄と不浄の観念,あるいは持参財制度に付随してみられる父親による“処女の贈与”のような,女性の文化的・象徴的次元での諸観念など,多様な諸要素と結合した複合体系として存在する。