●ノルマンディー
ヨーロッパ フランス共和国 AD
フランス北西部の地方名。セーヌ下流一帯およびコタンタン半島を含む。中心都市はルーアン。6〜7世紀,修道運動が展開され,ジュミエージュなど大僧院が多数建設された。9世紀からノルマン人の侵略定住が進み,結局ノルマンディー公領となった。(911)。ノルマン=コンクェスト(1066),ついでプランタジュネット朝の成立(1154)の結果,イギリスの広大な大陸領が形成されたが,ノルマンディーはその重要な一環をなし,イギリス・フランス対立の焦点となった。フィリップ2世がジョン失地王から奪取し,やがてイギリス王も正式に権利を放棄(1259)したが,百年戦争で再び主戦場となり,フォルリニの戦い(1450)でフランスが最終的に確保した。中世を通じて農業・行政制度の先進地帯であったが,17世紀織物工業が繁栄し,海港都市の商業とあいまって,フランス経済を支える重要な地方となる。第二次世界大戦末期,連合軍がノルマンディー海岸に上陸作戦を敢行(1944年6月),史上空前の激戦となった。