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●ノモス

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 古代エジプトの州。先史時代には宗教的・政治的・経済的に独立した単位で,運河を表す象形文字で書かれ,エジプト人はセペトと読み,そのギリシア語がノモスである。北エジプト(デルタ)に20,南エジプトに22のノモスがあり,それぞれ独自の神(または女神)を崇拝していたが,これは多くはその部族のトーテムであった。これが先王朝期末期にデルタでは東西の両王国に,渓谷地方では上エジプト・中エジプトの両王国に統一され,前者はやがて北エジプト王国,後者は南エジプト王国となり,最後に南が北を統一して第一王朝を建設する。しかしノモスの潜在的独立性は強く,中央権力が衰えると直ちに独立する傾向を持った。ギリシア人(プトレマイオス朝)はそれぞれのノモスを主として守護神の名にちなんでギリシア名で呼び(たとえばへリオポリスは「太陽(神)の市」,ヒエラコンポリスは「鷹(神)の市」と呼び,歴史家は今日でもこれを用いている。