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●幟 のぼり

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 細長い布の上部と横部にいくつもの乳(ち)をつけ,竿に通して立てて標識とする一種の旗。乳付旗の起源については『南朝紀伝』『古今要覧稿』などに諸説を引いて紹介されているが,吹き流しの風に麾き木の枝にかかるなどするのをふせぐためにできた戦時中の工夫によるものであろうといわれる。材質は紙・絹・麻・木綿などさまざまである。端午の節供にたてるのぼりは室町時代から始まるといい,のちには鍾馗や武者絵を書いたものが多くなった。福島県の相馬野馬追(のまおい)祭に用いられる相馬家の旗は八幡大菩薩・勝軍地蔵菩薩,黒地に緋丸・五色などで古式のままのものであるが,このなかで黒地緋の丸は,幟で縦5尺横3尺絹地であるが,乳の数は5尺のあいだに13個,3尺のあいだに7個の計20個である。数を奇数とするのは割れない,破れない負けないという意だという。皮製の乳を乳皮という。黒塗り皮または金箔付皮にして寸法縫方には一定の法則がある。

〔参考文献〕『相馬市史』第2巻,1978,相馬市

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