●農奴 のうど
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封建社会における農民の概念で領主に隷属する農民をさす。その生産力は封建社会機構における基本的要素をなした。一般に農奴は領主から分与された土地を保有・耕作し,その地代を労働力・生産物・貨幣で負担する形態で成り立っている。封建制前期の賦役をもって地代とする「農奴」と,生産物・貨幣による後期の「隷農」と分ける説もある。奴隷が支配者に所有され,ことばを話す道具でしかなかったのに比べ,農奴は生産手段としての土地や道具をもち,家族を構成することはできたが,他の土地への移住は許されず,領主の恣意になるさまざまな制約のもとにおかれた。日本の農奴の成立については,平安中期以後が有力な説とされている。ヨーロッパ・ロシア・中国では農奴制についての研究が進んでいるが,中世中期の西ヨーロッパ,フランス・ドイツ・イギリスでは,農奴制が程度の差こそあれ,奴隷身分の止揚を主軸にして成立していた。