50音順    検 索

●農政全書 のうせいぜんしょ

アジア 中華人民共和国 AD 

 中国,明代の農書。徐光啓撰,60巻。カシキョウ※注1※の『斉民要術』やオウテイ※注2※の『農書』の伝統をうけ,さらにまたイエズス会の宣教師によってもたらされた西洋の水力学などをも斟酌しつつ,農政・水利に関する技術・思想を集成した書である。全体の構成は,農水・田制・農事・水利・農器・樹芸・蚕桑・蚕桑広類・種殖・牧養・制造・荒政の12部門よりなり,それぞれ以下の内容に分かれている。[1]農本門…経史典故・諸家雑論・国朝重農考,[2]田制門…井田考・歴代田制,[3]農事門…営治・開墾・授時・占候,[4]水利門…総論・西北水利・東南水利・水利策・水利疏・灌漑図譜・利用図譜・泰西水法,[5]農器門…図譜4巻と解説,[6]樹芸門…穀部・ラブ※注3※・蔬部・果部,[7]蚕桑門…総論・栽桑法・蚕事図譜・桑事図譜・織ジン※注4※図譜,[8]蚕桑広類門…木綿・麻苧,[9]種殖門…総論・木部雑種,[10]牧養門…六畜・養魚・養蜂,[11]制造門…常需食品の生産,[12]荒政門…備荒・救荒・本草・野菜譜。著者は古来の経史諸家の学説を引用するとともに,適宜に自説を加えて総合しており,為政者の農業振興におけるよき参考資料となることを期している。明代の農業および農政を考察する上の重要資料であるだけでなく,中国でたびたび作成された農書の集大成としての性格をもっている。

00