●農業公害 のうぎょうこうがい
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【畜産公害】騒音・臭気・糞尿などが,家畜の飼育がしだいに規模が大きくなるにつれて,農業公害の一部分として登場してきた。農林省は畜産公害の対策として,農業の構造改善事業や家畜団地の造成などを実施しつつある。今や,家庭下水と同等どころか,むしろそれ以上の大問題として,家畜の糞尿の増加が目立っている。このように糞尿は,農業公害の代表的な実例であるから,もちろん,この対策として,活性汚泥法で家畜の糞尿を処理してから,さらに殺菌処理などを行って,還元して肥料に利用しようという研究が進んでいる。【農薬汚染】殺虫剤・駆除剤・殺菌剤・除草剤など農業用に使用される薬剤を総称して,農薬という。パラチオン・ドリン剤などの合成有機農薬が広く農薬として使用されていた。河や海にこれらの農薬が多量に流入すると,人体や魚貝類の生育にひどい悪影響を及ぼす。パラチオンは有機リン剤農薬であって,パラチオン(別名ホリドール)による中毒では死亡する人もいる。アセチルコリンという有害物質が,人体内では絶えず生産されているが,これを分解して無害とする酵素にコリンエステラーゼがある。パラチオンは1971年(昭和46)6月1日から使用禁止とされた。
【農薬安全使用基準】農林水産大臣は,農薬使用の安全を確保するため,農薬の種類ごとに,使用の時期および方法その他の事項について,農薬を使用する者が遵守することが望ましい基準を定め公表する(農薬取締法)。
【農用地の特定有害物質】農用地の土壌汚染防止等に関する法律施行令第一条は,特定有害物質として,[1]カドミウムおよびその化合物[2]銅およびその化合物[3]ヒ素およびその化合物を指定している。土壌汚染は,水や大気などを媒介として,排水や排煙中に含まれる重金属等の有害物質が土壌に蓄積し,長期間,農作物等を汚染する。