●農神 のうがみ
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農耕の円滑な推移を見守り,豊作をもたらすと考えられているカミ(神)の総称。全国的にさまざまな呼称があるが,春に天や山から下り,秋には還るとする春秋去来伝承を伴う例が多い。ほぼ全国的な分布を示す田ノ神は観念のみで実体の示されることの少ない神だが,鹿児島県下には田ノ神講と呼ぶ田ノ神の石像を祀る行事が行われ,注目される。これが山ノ神と交替するという所もある。青森・岩手県などでいう農神は,旧暦3月16日に下り,同10月16日に上る田畑の神とされる。新潟・長野・山梨県などでは作神,兵庫・鳥取県では亥ノ神,中国・四国ではサンバイやソウトクなどが存在する。農神祭祀は春の播種・田植時と,秋の収穫時に多くなされるが,その暦日は南北に細長い日本列島の地理的条件を反映して少しずつずれている。収穫儀礼を例にとれば,東北地方の三九日(みつくにち,9月),東北・関東地方・長野県の十日夜(とかんや,10月),西日本の亥の日(10月)などが知られている。