●年始 ねんし
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新年における訪問挨拶・贈答儀礼で,一般に年始礼・年礼・年賀ともいう。現在では年賀状交換や年始廻り(廻礼)などの新年の祝賀が知人・同僚など広範囲の人間相互間で行われている。もともとは一族の者が本家に集まり,新年の挨拶をし先祖霊や歳神を祀り共食したもので,そのさい同族の結合と繁栄を願ったと考えられている。さらに社交の発達や人間関係の拡大によって目下の者が目上の者に従属を誓うと同時に保護を願う儀式と解されるようになった。かつての日本の農村ではカドビラキ・カドアケ・カドレイなどと称して分家や小作人が本家・地主などの家へ元朝に表戸を開けに行き祝いを述べる習俗が行われていた。また,子方が親方筋の家に年玉の餅・米・銭などを贈り親方の家で飲食して帰るという年始も各地でみられた。こうした上下間の年始がさらに拡大され,村年始・総礼といって村落一同が会し祝宴を催すようにもなった。