●子の神 ねのかみ
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十二支でいう子の方つまり北方を司る神である。子はねずみに通じ,もとはねずみを祝いこめて祀ったと考えられる。古代・中世の貴族社会では子の日遊びという行事があった。これは正月初めの子の日に野外に出て祝宴を催し,松の枝を取ってくる遊びであった。これに似た行事は,島根県大原郡の一部や奈良県南部で行われている正月の初山入りの行事がある。初子の日あるいは正月4日に山に行き,松や栗の枝を引いてくるものである。子の日に伐り取った小松で箒をつくり,養蚕農家では蚕室を掃いたり,農家で苗代ごしらえの時に田にさしたり田植初の飯を炊く燃料とするなど作神的信仰もある。また,中世に伝来された大黒信仰は,ねずみを使令にした福神信仰で,とくに甲子の日を祭日とした。甲子待は,大黒天の縁日に子の刻まで起きて待っているという行事である。大黒天と十二支の子が結びつくのは,大国主命がねずみに救われた『古事記』の記述によるものと考えられている。