●ネクラーソフ
NIS諸国 ロシア連邦 AD1821 ロシア帝国
1821〜77 ロシアの詩人。青年時代父に仕送りを絶たれて首都で赤貧洗うがごとき生活を送り,あらゆる仕事をしながら詩を書きつづけた。1840年の処女詩集『夢と響き』は不評だったが,その後ベリンスキーとその仲間の交友から大きな影響を受けた。彼は民衆の詩人としてその詩に虐げられた民衆,とくに農民の悲しみと苦しみを歌ったが,『詩人と市民』(1856),ロシア中の苦痛の呻きについての『正面玄関での瞑想』(1858),農婦が凍え死ぬ情景を感動的に描いた叙事詩『赤鼻の酷寒』(1863),7人の農夫が全国遍歴し誰が幸福に暮らしているかを探す彼の代表的叙事詩『誰にロシアは住みよいか』(1876),デカブリストの妻たちについての『ロシアの女たち』(1873)などがとくに名高い。他方,人気雑誌「現代人」「祖国の記録」の編集人等として長いあいだ文壇の中心にあって活躍した功績は大きく,またいわゆる革命的民主主義傾向の代表者の一人でもあった。