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●額田王 ぬかだのおおきみ

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 生没年未詳。大和時代の歌人で,〈熟田津に船乗りせむと月待てば潮もかなひぬ今はこぎ出でな〉の左注により,661年(大化7)に歌われたのをはじめ,行幸などの歌によって,7世紀の中ごろから末にかけて活躍したことが推量できるくらいである。『万葉集』巻1−7番歌の題詞にすでに〈伝未詳〉とあり,このころすでに伝記の不詳であったことが知られる。王とあるため,男性と見誤れたことが江戸時代にあったが,天武紀に〈天皇はじめ鐘王女額田姫王を娶(め)して十市皇女(といちのひめみこ)を生(な)しませり〉とあり,十市皇女の母であることが知られる。『万葉集』には短歌10首,長歌3首の13首を載せる。判読の難解な歌の多いことで有名。万葉の第1期の代表歌人の一人で,その作風は優艶・繊細であるといわれる。また,最近は代作歌人の性格が指摘されている。

〔参考文献〕谷馨『額田王』1960,早稲田出版

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