●認識人類学 にんしきじんるいがく
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それぞれの民族文化に固有の認識体系を比較分析することを目的とする人類学の一分野。1950年代後半から,アメリカを中心に盛んになった。その方法論の特徴は,文化をその民族固有の知識の体系としてとらえ,その上で,動物,植物,色彩などに対するそこで生活する人々の分類体系(民俗分類)を抽出・分析することにある。認識人類学のパイオニアであるコンクリンは,フィリピン,ミンダナオ島のハヌヌー人がもっている植物の部位や形状に関する語彙を収集し,言語学の語彙素分析の手法を導入して,彼らの民俗分類体系をみごとに抽出してみせた。バーリンは,コンクリンの方法をさらに発展させ,各文化から抽出された互いに異なる民俗分類体系の通文化的比較を試み,そのための普遍的な手続きモデル(バーリン=システム)を提唱した。認識人類学はこうして,各文化の固有性の認識から出発して,文化の普遍性の確認へとその可能性を拡げていったのである。