●人間の尊重 にんげんのそんちょう
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人間を,他の人間や国家・社会や物の手段として扱うのではなく,目的として尊重しなければならないという民主主義倫理の中核をなす用語。思想史的には人間性を尊重するヒューマニズム(人間中心主義)に淵源があるが,政治史的には,市民社会の発展とともに,人間が生まれながらにもつ自然的権利を,政治的に保障するための基本原理として,人間尊重の考え方が確立された。生命の自由・個人の思想・信条の自由などの自由権を基礎にして,一人一人の人間が,かけがえのない存在として自由・平等に生きる権利,つまり,基本的人権の尊重が近代化および現在の憲法で保障されるようになった。日本国憲法も,基本的人権の尊重を基本原則としており,その第13条では〈すべての国民は,個人として尊重される。生命,自由及び幸福追求に対する国民の権利については,公共の福祉に反しない限り,立法その他の国政の上で,最大の尊重を必要とする〉と規定している。