●ニル
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中国の清朝固有の軍事組織である八旗の編制基本単位の名称。狩猟や戦闘などに用いる矢を意味する満州語。満州族は古くから狩猟や戦闘を行う場合には,蒙古族やトルコ族などと同じように,日常の部落組織をそのまま転用していた。ヌルハチ(太祖)はこの習俗にもとづき,独自の八旗を編制するにあたり,服属した満州族の男子はすべて300人をもって一団として基本の単位とし,主要な武器である矢すなわちニルをとって,その名称とした。ニルの成員のなかには農耕や狩猟などに従って,一団の経済面を受けもつものもいたが,原則としてすべてのものが兵士であった。ニル=エジェン(額真)と呼ばれる長に統率され,戦時の軍事組織であると同時に,平時の社会・経済・行政組織として,強力な統制ある集団をなし,5ニルで1ジャラン,5ジャランで1グサすなわち1旗を構成し,これを結集して八旗の軍団が成立した。