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●二毛作 にもうさく

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 同一の田畑で,1年間に異なる二つの作物を栽培すること。二毛作の開始については明らかではないが,平安時代中期に,畑地での麦・大豆の栽培が史料から確認できる。鎌倉時代中期には,水田でも表作として水稲,裏作として麦の作付が行われるようになった。また,室町時代には一部の地域で,三毛作あるいは二年五作といった栽培も可能となった。しかし,二毛作が日本農業の作付体系として一般化したのは,近世の小農民経営においてである。畿内・山陽道などの先進地域では,米麦・大豆などの主穀だけでなく商品作物を組み合わせた二毛作が田畑で行われた。二毛作の普及は家族労働力の効率的利用・品種改良,施肥・用悪水の調整などの小農技術体系の成立によるものである。ただし,寒冷降雪地帯の東日本では一年一作が基本であった。近代の二毛作は田畑の耕地整理事業の展開とともに拡大し,土地利用率の上昇を促した。