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●日本往生極楽記 にほんおうじょうごくらくき

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 往生伝の一つで,慶滋保胤の著で,寛和年間(985〜986)の成立。往生伝は,阿弥陀如来の西方極楽浄土に生まれんとする極楽往生と,弥勒菩薩の兜率天に生まれんとする兜率往生の2種類があり,この両世界に生まれんとした人々の行蹟を記したものである。『日本往生極楽記』では,聖徳太子・行基など45人の往生者をとりあげ,僧侶だけでなく貴族や庶民,それに地方の人々も取り上げている。往生できた人々は,南無阿弥陀仏の念仏とともに観相・読経や持戒などの行法によって往生をとりあげ,念仏だけによって往生した者が少なくないのが注目される。また,往生にあたってはさまざまな瑞相,楽の音が流れたり綵雲がたなびいたりすることが現れるのも注目される。作者の慶滋保胤(?〜1002)は,本姓は賀茂氏で文章博士菅原文時の門に入り,漢詩文をよくした。また,986年(寛和2)に出家して比叡山の横川に入り,法号を寂心または内記入道という。