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●ニーバー

AD1892 

 1892〜1971 アメリカのプロテスタントの牧師・神学者・文明批評家。イェール大学神学博士。1928年にニューヨークのユニオン神学校の宗教哲学助教授になるまで,デトロイト市で牧師であった。フォード社の労働者の悲惨をみたことから,マルキシズムを学び労働運動に参加した。1960年に定年退官するまでの30年間キリスト教倫理学の教授。アメリカのキリスト教会の主流である楽観主義的自由主義を捨て,新正統主義の立場に立ち,キリスト教の原罪説にもとづく人間論の考察から,さらにティリッヒらとともに歴史の内なる悪の克服・社会正義の実現のためのキリスト教社会倫理の確立をめざした。

現実主義的実践倫理の関心から広く政治・経済・社会問題に発言したが,1948年東欧旅行後は社会主義政権に対して批判的であった。晩年イェール大副学長。主な作品に,『道徳的人間と非道徳的社会』(1932)・『キリスト教と権力政治』(1940)・『人間の本性と運命』(1941〜43)・『光の子と闇の子』(1946)がある。