●二重人格 にじゅうじんかく
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交替意識ともいう。一貫性をもった自我の統一性の障害された状態である。二重人格を示す人は,ある期間,それまでの人格とはまったく異なった人格状態を示す。まるで一つの身体を二人の人格が競い合って占領しようとしているようである。非常に奇妙な現象として古くから興味をもたれてきた。元の人格の状態に戻ったとき,別の人格状態での記憶はほとんどもっていない。しかし,催眠状態では別の変換した人格状態の記憶を想起できることがある。このようなことから,二重人格は,通常は無意識的な世界に隠されている人格の別の側面が,ある期間だけ表に表れると考えることもできる。二重人格の状態は稀であるが,宗教的な精神病理としての神がかりや憑依(ひょうい)現象としては少なくない。これらの状態も,一時的に人格が変換した状態として見られるが,人格変換の持続時間や変換した人格の現実感覚に差がある。神がかりなどの場合には,現実感が喪失しているのに対し,二重人格の場合,かなりはっきりした現実感がある。人格変換が二人の人格以上として示される場合,多重人格という。