●西田直二郎 にしだなおじろう
アジア 日本 AD1886 明治時代
1886〜1964(明治19〜昭和39)日本文化史学者。大阪生まれ。京都帝国大学文学部史学科第一回卒業生。1919年同大助教授。1924年(大正13)教授となり「国史学」を講ずる。内田銀蔵に師事し文化史専攻。その間,ヨーロッパに留学し,内田に紹介されたコンドルセの影響を受けている。『日本文化史序説』(1931)は,文化史研究の特質および発達について説き明かすとともに,日本文化の概観を述べ,文化史の対象を宗教・芸術・思想まで,いわゆる文化にあるのでなく自我の自覚という精神文化の内容にあると言っている。 西田は『王朝時代の庶民階級』から出発し,日本精神文化研究所に併任して以来,右旋回し,『天業恢弘』のようなものや永遠を追求したが,彼の学問は風俗とは何かとか,衆人共通の民俗・習慣を明らかにしようとするところがあり,かつランプレヒトの「文化史学」の影響を受け,社会心理学的方法を身につけている。その学問は京都学派の一つの学問的伝統を完成させている。前掲以外に京都府史跡勝地調査委員を務める。『日本文化史論考』『京都史跡の研究』などがある。