●錦織部(錦部) にしごりべ
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古代令制以前の大和朝廷に直属する渡来人の手工業集団(品部・生産的トモ)の一つで,大陸系の技術により錦や綾など高級織物の織成を専業とした。ニシゴリはニシキオリの略。日本への渡来は5世紀後半と見られ,『日本書紀』雄略7年是歳条に,百済より錦部の定安那錦ほか陶部や鞍部などの手工業技術者が渡来して,河内国石川郡桃原や大和国高市郡真神原に置かれたとある。両地とも蘇我氏にゆかりのある土地で,錦織部も6世紀以降蘇我氏の保護を受けた。584年(敏達13)蘇我馬子の命により,錦織壺が娘の石女を出家させていることから,蘇我氏との強い結びつきがうかがわれる。令制では大蔵省織部司に属する品部となる。地名としては,河内・山城・近江・信濃・美濃・美作など各地に見られる。〔参考文献〕浅香年木『日本古代手工業史の研究』1971,法政大学出版局
平野邦雄『大化前代社会組織の研究』1969,吉川弘文館