●ニザーミーヤ学院 ニザーミーヤがくいん
アジア アジア AD
セルジューク朝の大宰相ニザーム=アル=ムルクが設立し,自らの名を冠して命名した学院。彼は1067年にバグダードに同学院を創立したのをはじめ,版図内の主要都市イスファハーン・ニシャープール・ヘラート・メルブなどに同名の学院を設立した。その目的は,異端イスマーイール派の積極的な布教活動に対抗して正統スンナ派の宗教諸学を教育し,有能な人材や官吏を養成するためであった。彼は学院運営のために寄進を設定しその収益を財政の基盤とした。正統派のアシュアリー派神学とシャーフィイー派法学を中心に多くの課目が教育され,イスラーム文化・学術の発展に多大の貢献をした。とくにバグダードの学院は最も名高く,当時の教育・学術機関の最高の地位を占め,大神学者ガザーリーをはじめ当代一流の学者たちが講義し,最盛時は数千の学生がいたという。セルジューク朝没落後も14〜15世紀ごろまで存続した。