●握り飯 にぎりめし
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飯を掌(てのひら)で握ったもので,まる・三角・俵形などの形が一般的。〈むすび〉とか〈つつみめし〉とも呼ばれ,弁当によく用いられるほか火事・葬式・災害時などの非常食として重宝される。古くは平安時代にさかのぼり,宴会の従者たちに与えられた〈屯食(とんじき)〉がこの握り飯だったと言われる。握り飯が祭礼に際し神仏への供え物として用いられる例は数多い。東北地方の一部では大晦日(おおみそか)の夜,握り飯を仏前に供える習慣があり,〈みたまのめし〉と呼ぶ。秋田南部ではこれを〈にだま〉と言い,真ん中を高く握ってそこに箸をさし,その年の月の数だけ供える。南関東および伊豆・静岡では〈にたま〉と言って小豆とともに飯を炊き,これをまるく握って供え地方によっては麻がらをさす。鹿児島県でも箸をさした握り飯を供える習慣があり〈しょうろめし(精霊飯)〉と呼ぶ。また平時と凶事では形を変える例も多いがその形は一様でない。