●根神 ニーガン
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ニーガンあるいはニガミといわれ,沖縄本島と周辺離島における村落レベルの祭祀組織で主導的役割を果たす女性神役。村落の草分けの家は根所(ニードゥクル)とか根家(ニーヤ)と言われ,戸主を根人(ニッチュ)といい,根神はその姉妹で宗教的には兄弟を守護するオナリ神信仰を背景として敬われる。16世紀ころに首里王府の聞得大君を頂点とするノロ制度が整備されてくると各地にノロが任命され,ノロのいる村落ではその下位に置かれることになる。明治以降,王府を中心とした祭祀組織は崩壊したのに対し,村落レベルでは現在に至るまで持続している。現行のものは各地で相当大きな差があり,根神が村落レベルの祭祀を従来どおり行い来訪神祭祀などにおいて古説を伝承し,あるいはそれらに限定されず家レベルの祓いに関する儀礼まで村人の依頼によって執行するところもある。後継者は根人の姉妹ばかりでなく,その門中から輩出する例が多い。“国家”レベルでは政治経済体制の変動とともに消滅した祭祀組織と儀礼が,根神の主導する村落レベルで保持されていることは注目されよう。