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●南洋貿易株式会社 なんようぼうえきかぶしきかいしゃ

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 明治の中ごろから太平洋戦争中まで,中部太平洋海域との貿易・運輸に活躍した商社。1893年(明治26)和歌山県の富豪三本六右衛門が,佐本常吉(天祐丸航海士)らの勧めに従い,ミクロネシアとの海洋貿易を目的とする組合事業を起こしたのに始まり,翌1894年(明治27)南洋貿易日置(ヒキ)合資会社を組成(これが南洋貿易を目的とする本邦商社で,法的手続きを踏んだ最初のものとされる),1899年(明治32)株式会社に改組の後,1908年(明治41)南洋貿易村山合名会社を合併して南洋貿易株式会社と改称した。初期は帆船を駆ってのマリアナおよびカロリン諸島との交易であったが,後に日本のミクロネシア統治時代に入ると,南進一路の創業精神を社是に掲げた同社の行動範囲は急速に拡大し,ギルバート諸島を含むミクロネシアを拠点として,セレベス(現スラウェシ)・ニューギニア・フィジー・トンガに至る海域に及び,40を超える支店網を擁して,広く貿易・交通運輸・農園・水産等の事業を営むに至り,NBK の商標や略称の“南貿”は広く知られていた。しかし,1942年(昭和17)7月戦時下,国策の要望に応え,南洋興発株式会社に合併して50年の社歴を閉じた。なお現在の南洋貿易株式会社は,旧南洋貿易株式会社の関係者らにより,1950年(昭和25),新たに設立されたものである。