●南島の民家 なんとうのみんか
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南島の民家の特徴は,寄棟造りを主体とした多棟式である点であろう。沖縄では,門を入るとつきあたりにヒンプンと称する中垣があり,その奥に母屋(おもや),そのむかって左に台所,門をはさんで右にアシャギ(前の屋),左に畜舎という配置が多い。鹿児島県の奄美地方では,オモテ(母屋)とトグラ(台所)からなる。他に豪農では庭にトグラとむき合いに高倉を建てた。沖縄では,1889年(明治22)まで敷地や家屋に制限が加えられ,地方にはそれ以前は瓦ぶきをみることはできなかった。茅(かや)ぶきでは,「穴屋(アナヤー)」(掘立小屋)と貫木屋(ヌチジャー)という礎石をおいた家がある。貫木屋になると,間取りも田の字型かそれ以上に部屋を仕切ることができた。大きな母屋では,右から一番座(いちばんざ),二番座,三番座といったのもあり,それぞれ床の間,仏間,茶の間であり,かつては裏座に地炉を設け,そこが産室にもなった。瓦ぶきが普及すると,母屋と台所をつないだ“かけ造り様式”が多くなった。