●なまはげ
アジア 日本 AD
秋田県男鹿地方に伝わる小正月の行事。大晦日(以前は旧暦正月15日)の晩,鬼の面を被り,ミノをつけ,木製の刃物や御幣などをもってなまはげに扮装した若者たちが,大声をあげたり箱に物を入れて騒音をたてながら各戸を訪れる。家に入ると〈新年おめでとう。陸は万作,海は大漁〉と年賀を述べ,主人は正装して迎える。問答のあと〈泣く子いねか! 怠け嫁いねか!〉とおびえて隠れている女や子供を威嚇しながら捜し回るので,主人が諌めて酒肴や餅でもてなす。なまはげの語源は,ナモミという火にあたると皮膚に出る赤斑を剥ぐナモミハギで,怠けてはいけないという教訓が含まれると説明される。なまはげは神とも考えられ,新年の神聖な時間に外界から神霊が訪れて祝い言を唱える予祝的行事として注目される。類似の行事は,東北太平洋岸のナモミタクリ,能登のアマメハギなどがあり,そこでは子供の行事となっている。