●流れ仏 ながれぼとけ
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船乗りや漁師,沿岸地方の人々のことばで,海の水死体をさす。ながれ・ながれびと・うみぼとけなどともいう。長崎県ではごろうじというが,横死者の霊を御霊ということから来ており,御霊神のことであろう。流れ仏を拾うと漁があるという考えは漁村では一般的であり,漁の神「えびす」としてまつる風習もある。漁民に漂着神の信仰が篤いことも関係していよう。拾わないと不漁が続いたり,当人が不幸な最期を遂げるという伝承もある。船には船霊(ふなだま)がまつられており,船に死のけがれを近づけるのを忌むので,船霊様との調和をとるために種々のしきたりがあるところが多い。船に引き揚げるときは発見者が流れ仏に代わって船頭と一定の問答を交わし,大漁を予約してから揚げるところも多い。また,綱ではなく手で揚げ,積む側と陸へ下ろす側は反対にし,船霊様の乗り降りと逆にするという。2度流れ仏を拾えば船霊様の御神体を取り替えるところも少なくない。