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●長持唄 ながもちうた

アジア 日本 AD 

 日本の民謡の一種で,嫁入道具の長持を運んでいくときにうたったが,現在は祝言座敷でうたう祝唄となっている。長持はふたのある長方形の大形の箱でふつう長さ150cm,幅および高さは各60cmで衣類・調度を入れるのに用いた。担い金具を取りつけ長持棹をさし,それを前後からかついで運ぶ。花嫁の行列の後から嫁方の人が若衆を頼んで箪笥や長持を担がせ聟方の村の入口まで運び,聟方の若衆と担ぎ役を交代させる。そのとき,荷を渡すから後をよろしくと嫁方の担ぎ手が唄う。待っていた聟方の担ぎ手は確かに受け取りました御安心下さいと唄う。こうして聟の家に花嫁が到着すると嫁の親や仲人が嫁をよろしくお願いしますと唄う。これを受けて聟の親の方が今日から私共の娘として大事にしますと唄う。これらの唄のやりとりは同じ長持唄の節で行うものであった。宮城県仙北地方の長持唄がとくに知られている。このもと唄は街道で駕篭や荷を担いだ雲助たちが唄っていた雲助唄で,これを参勤交代の大名行列の人足として長持を担がされたときにおぼえた農村の人々が村にもち帰り,婚礼の荷物運びのときに唄ったことから広められ長持唄となった。