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●ナーガールジュナ

アジア インド AD150 

 南インドのバラモン出身の仏教僧竜樹(150〜250)。著作については異論が多いが,その主著は27章,450の偈頌からなる『中論頌』である。彼はこの作品にもとづいて,般若経の空思想を組織的に述ぺている。それまでの部派仏教(小乗仏教)に対して,大乗仏教を確立し中観派の祖とされている。中観派は唯識派(瑜伽行派)とともに,インド大乗仏教の主要潮流として,のちの仏教に大きな影響を与えた。中国・日本の仏教では,「八宗の祖」と仰がれている。『中論煩』によれば,諸法の実相は縁起生であり,無自性不可得であり,これが空である。諸法は無常転変の空において成立するから,その意味で「仮」(相対的に成り立つもの)である。空性は勝義諦(絶対的真理)であり,仮は世俗諦(世間的・経験的真理)である。この2諦の調和が「中道」であり,2諦中に中道は解消されるのであって,第3の諦は成立しない。