●ナイアガラ運動 ナイアガラうんどう
北アメリカ アメリカ合衆国 AD
20世紀初頭,アメリカの社会運動家 W.デュボイスの呼びかけを契機に,少数の戦闘的黒人知識人によって行われた人種差別撤廃闘争。当時黒人解放運動としては,ブッカー=ワシントンの指導する非政治的・平和的なタスキーギ運動が展開されていた。しかし,デュボイスら急進的な黒人知識人はこの運動に反対し,1905年7月,ナイアガラ瀑布付近のフォートエリーで第1回の会合を開いた。そしていっさいの黒人差別に反対し,不屈の精神をもって絶えず世論を喚起することこそ解放への道であるとする“ナイアガラ宣言”を採択した。第2回会合は1906年8月,ジョン=ブラウン蜂起の地ハーパースフェリーで開かれた。そこで彼らは,黒人のための完全な人権の確立,公共施設における差別待遇の撤廃,黒人保護のための有効な立法などを要求した。しかしこの運動は資金不足や組織活動の欠如のため大衆運動に発展せず,1909年,全国黒人向上協会(NAACP)に吸収された。