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●トルコ語 トルコご

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 狭い意味ではトルコ共和国の言語,広い意味では中国のウイグル自治区やソ連のウズベク・キリギス・カザフ共和国など,ユーラシア大陸に広く分布する諸トルコ系民族の言語(チュルク語と呼ばれる)のことだが,両者間の方言差は小さい。広義のトルコ語の話し手は1億人に近く,世界有力言語の一つである。トルコ語は,モンゴル語・ツングース語などとともにアルタイ語グループを形成している。

【特徴】トルコ語は文法において,きわめて日本語に近い言語であり,とくに語順は日本語とほぼ同じである。例文:Siz dun Ankara’dan Istanbul’a trenle geldiniz mi?(あなたは・昨日・アンカラから・イスタンブルへ・汽車で・いらっしゃった・のですか?)トルコ語の,主としてヨーロッパ系諸語と対比した特徴は次のとおりである。[1]名詞の単数複数の区別が厳重ではなく,主語が複数名詞であっても,複数であることを強調する場合以外は,述語部分が単数形になるのがふつうである。[2]ドイツ語やフランス語など,ヨーロッパ系諸語の大半には,名詞に男性・女性・中性の性別があるが,トルコ語にはない。[3]英語のa,theのような冠詞はない。[4]日本語と同じく名詞に助詞が直接付いて,目的格や方向格など,その名詞の格を定め,前置詞はない。例:ev(家),evi(家を),eve(家ヘ),evde(家には)。[5]形容詞はそのまま述語となり,英語の be 動詞のような補助述語を必要としない。例:Hava guzel(天気が・いい)。[6]形容詞に,比較級や最上級がない。[7]動詞の基本形が前置詞・後置詞なしに名詞として使われる。例:okuma-yazma(読み・書き)。[8]受身形は助動詞を使わず,日本語の“れる”“られる”に相当する補助用言が動詞に直接付く。[9]動詞は語幹と語尾からなり,その語尾変化によって,過去・未来・現在・意志・仮定などを表現する。すなわち,日本語と同じく動詞の語尾変化と助詞によって,時制その他を表現する。例:geldi(来た),gelir(来る),gelirse(来れば),gelmeli(来るべきだ),geleyim(来よう)。[10]関係代名詞・関係副詞はなく,これらは日本語と同じく動詞の連体形によって表現される。例:Dun Ankara’den gelen tren(昨日・アンカラから・来た・汽車)。[11]目的語は動詞の前にくる。例:Seni seviyorum.(君を・愛している)。[12]形容詞は名詞の前に置かれる。副詞も動詞の前に置かれる。[13]疑問文は,文末に疑問の助詞(日本語の“か?”に相当する)を付けて表現し,語順は変わらない。疑問詞(例:ne→何を,neden→なぜ)がある文も,その疑問詞は文頭に置かれず,文中に置かれる。

 以上の[1]〜[13]は日本語と共通の文法である。次に,ヨーロッパ系諸語および目本語とも相違する点をあげると,[1]名詞の語尾変化において,母音調和・子音調和という法則が必ず守られている。すなわち,接尾語の母音および子音は,名詞の最後の母音・子音によって決定される(母音調和の例:名詞の複数形語尾は直前の母音の種類によって,lar か ler になる)・(子音調和の例:位置を表す助詞 da は,無声子音で終わる名詞に付くと ta となる。yolda―道には,kitapta―本には)。[2]名詞が六つの人称(私・君・彼・私たち・君たち・彼ら)を,語尾変化で表現する(例:ev―家,evim―私の家,eviniz―君たちの家)。[3]動詞の語尾変化も母音・子音調和の法則が守られ,その上名詞と同じく,六つの人称が語尾変化で示される(例:geldi―彼が来た,geldim―私が来た,geldik―私たちが来た)。以上の3点のほか,主なる日本語との相違点は,[1]r と l の区別がある。[2]二重子音の単語も多く,単語および文章が子音で終わるのがふつうである。以上の相違点があるため,日本語はトルコ語などアルタイ語グループに,文法的にはきわめて近いものではあるが,日本語をアルタイ語系だと主張する内外の言語学者は少数派である。なお,トルコ共和国では,1928年以来ローマ字で表記され,8母音と21子音で構成されている。

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