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●トリブス

ヨーロッパ ヨーロッパ AD 

 元来は,古代ローマ社会を構成する最大の単位「部族」を意味していた。ローマは最初,血縁的区分によって,ティティエス・ラムネス・ルケレスの三つのトリブスに分かれていたが,それが徐々に地縁的区分の都市トリブスと農村トリブスに変化し,その数も35(うち都市トリブスは4)までに増加するが,前241年以降は固定化された。ローマ市民は地理的関係を無視していずれかのトリブスに所属した。共和政時代,トリブスは行政区画として民会の一つ,トリブス会を構成し,下級政務官の選挙を行うなど,重要な役割を果たした。同盟市戦争後のイタリア人へのローマ市民権付与の際,新旧市民の勢力バランスを保つため,新市民を少数のトリブスに編入する工夫もされた。一般に被解放者は都市トリブスに編入された。帝政期に入ってローマ市民権を受けた者も,同様に特定のトリブスに編入され,形式的には3世紀まで存続したが,しだいにその機能は失われていった。