●鳥居龍蔵 とりいりゅうぞう
アジア 日本 AD1870 明治時代
1870〜1954(明治3〜昭和29)人類学者・考古学者。文学博士。徳島に生まれ,青年時代に東京に出て,草創期の人類学・考古学を学んだ。1906年(明治39)東京帝国大学理科大学講師,1922年(大正11)同じく理学部助教授となり,人類学講座を担当する。この間,満州の考古学調査の先鞭をつけ,さらに東アジア各地域,また宮崎地方の遺跡調査をはじめ国内各地の考古学的調査の開拓者となった。さらに日本石器時代人種論については,モースのプレ=アイヌ説を断層的に受け継いだ坪井正五郎のコロボックル説に対立した小金井良精のアイヌ説を,さらに発展させた。この石器時代人アイヌ説は,その後学界の大勢からは外れていったが,一時は通俗的常識の域にまで達した。1939年(昭和14)中華民国の燕京大学研究教授に招かれた。1951年中国から帰国。著書に『千島アイヌ』『有史以前の跡を尋ねて』『武蔵野及其有史以前』ほか,すべて『鳥居龍藏全集』に収められている。