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●鳥居 とりい

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 神域を示すために神社の入口に立てる門。左・右2本の柱の上に笠木を渡し,その下に横木を通して柱をつなぐ。垣をめぐらし社頭・参道の入口に建てることもある。おそらく家屋に使う鴨居と同じく横に渡した木の名であったろうといわれる。皮つきのままの材のものを黒木鳥居といい,笠木が五角形に加工されたものを伊勢鳥居というなど形式にさまざまな変化がある。扉がないのに聖なる空間をよく守護するのは鳥居そのものに呪術的霊力があるからであろう。

 かつて中国雲南省のハニ族の村には悪霊を防ぐ門があった。現在,同様のものがタイ北部のビルマ国境に近いアカ族の村にある。アカ族はハニ族と同系の民族である。アカ族の門には笠木の下の横木はないが,笠木の上に木彫の鳥が数羽とまり,さまざまな悪霊除けの呪標がつけられている。鳥は口嘴をかまえて悪霊の侵入におどしをかけている。こうしたものが鳥居の原初的な形態であった可能性が強い。