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●飛び神 とびがみ

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 飛来神(ひらいしん)とも言い,天空を翔び現れる神。神が空中を自由に駆け巡り,高い峯や樹に降りてくるという天神降臨の話は『古事記』や『日本書紀』の瓊々杵尊(ににぎのみこと)の話のように古くから存在した。また奈良時代につくられた『常陸国風土記』の久慈郡(現在の茨城県)の部分に,立速日男命(たちはやひおのみこと)が賀毘礼(かひれ)の峯に天下った話が,『出雲国風土記』の出雲郡(現在の島根県)の部分に,宇夜都弁命(うやつべのみこと)が宇夜の峯に天下った話が伝えられている。こうした降臨伝説は日本だけのものではなく朝鮮や中国にも存在する。さらにはギリシア神話でもゼウスがオリンポスの山に天下るのである。一方,神の飛来の話も,修験道の天狗が飛行するという考えなど多くある。また伊勢神官の神は飛ぶ霊力をもつと信じられ,飛神明(とびしんめい)として信仰を集め各地に社が観請された。宇治神明・姉小路神明・粟田口神明などが知られている。