●ドナウ川 ドナウがわ
ヨーロッパ ドイツ連邦共和国 AD
西ドイツ,シュバルツヴァルトに源を発し,中・東部ヨーロッパを東西に流れて黒海に注ぐ川。全長約2,860kmでヨーロッパ第2の長流。流域諸国は8カ国にのぼり,ハンガリーではドゥノ川,ルーマニアではドウーナリア川と呼ぶ。イン川・ドラーヴァ川などの支流をもち,鉄門などいくつかの峡谷は交通の隘路・景勝地となっている。上流は運河によりライン水系につながる。流域には旧石器時代より人類の生活がみられ,中石器〜青銅器時代には文化の一中心をなしていた。またオリエント文化を中部ヨーロッパに伝える役割を果たし,ローマ帝国の北限として軍事的にも重要であった。中世にはフン族・トルコ族などの侵入経路および物資の動脈の役割を果たし,多くの都市が川に沿って発達した。近世に下流がオスマン=トルコ領となり川の通行権が問題となったが,1856年以降資本主義列強が管理し自由通行が保障され,1948年以降は沿岸諸国による共同管理がされている。
![]()