●度牒 どちょう
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僧尼道士女冠に得度(出家剃髪)を公認する官の発給する文書。出家得度の認証。インドでは僧になるのに官許を必要としなかったので,このような制度は成立しなかったが,中国では税役を忌避(きひ)することを防止するため,北魏のころから,出家剃髪には官の許可を必要とした。唐代に制度的に整備され,尚書省祠部から発給された。この文書には,俗姓・僧名・師僧の名・所属寺院名などが記載された。この度牒を携帯して,諸方に遊行することができた。度牒は,有髪の童行に対して経典の読誦力を試験して与えるもの(試経度僧)と,国家の慶事などに際して与えるもの(恩度)があった。しかし政府は財政難のとき,度牒を売却した。宋代には空名度牒を大量に売り出して,これを富商などが買い占め,紙幣のような性格をもった。明清でも行われたが中華民国では廃止された。日本では奈良時代から平安時代にかけて行われたが,鎌倉時代にすたれ,江戸時代に再開された。明治以降は,各宗派の管長が統轄した。