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●年神 としがみ

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 正月に祀られるカミ(神)。正月を迎えるにあたり各家を訪れると考えられており,これを迎え,祀ることが正月の大切な意味をなしていた。門松はその依り代と考えられた。年神を祀る方式は日本の各地でさまざまなものがみられ,たとえば,年徳棚とか恵方棚と呼ぶ年棚を臨時に設け,これに餅などを供えるほか,床の間に三方を飾ったり年徳神の掛軸をかけたりする。東北地方を中心にミタマの飯を年棚に供えるということなどから,年神は祖先の霊ではないかとも推測される。小正月のトンド焼きの煙に乗って天に還る年神が,白髪のおじいさんの姿をしていると伝える所も広い。その一方で,年神の祭壇に稲の種籾俵を用いる所もあり,年神が穀霊とくに稲霊(いなだま)の性格をもつことが看取されもする。年神は家ごとに祀られ,その司祭者を年男と呼ぶ。家の主人や長男の役割と考えている所が多く,正月準備に始まり,若水汲み,元旦の料理,年神に供物をするなどの仕事をつとめた。