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●床盃 とこさかずき

アジア 日本 AD 

 婚礼の夜,新郎新婦が床入りの前に寝室で盃をとり交し,酒を飲む儀式。まず花聟が飲み花嫁が受け,終って夫婦の契りを結ぶ。日本神話では,大国主神スセリヒメのあいだでウキユイ(盞結)と呼ぶ,盃を交わす儀礼が行われたことがしるされている。初の床入りの前に,カジリワケといって高盛り飯を食べあったり,重箱に入った握り飯と煮しめを食べ,酒を飲むこともあった。新夫婦のつながりを飲食によって強めるものとして,重要な儀式とされていた。床盃は,聟入り婚が一般的だった古い段階から嫁入り婚の時代になるまで行われていた。婚礼の披露に参列した人々の前で,いわゆる三三九度の盃を交わすようになったのは比較的新しいことである。遠方婚見合婚がしだいに増えてくるにつれて,床盃の代わりに,新夫婦の盃事を祝言の参列者の面前で行い,両人の新たな結合を見とどけ,確認する行事となり,別室での盃事は略されていった。