●得度式 とくどしき
AD
度とは在家者が剃髪出家して僧団に入ること,その儀式。このとき仏弟子として10戒(沙弥戒)の受持を誓い沙弥になり,さらに数年の修行をへて250戒(比丘戒)の受持を誓う受戒式をへて,僧団の正規の一員になる。沙弥と比丘(びく)をあわせて僧という。インドでは13歳以上の希望者は得度を受けたが,中国・日本では僧に課役免除の特権を認めたから希望者も多く,得度には法律的制限があり希望者を選抜した。非合法な得度を私(自)度といい法律的処罰の対象とされた。奈良時代初期には官大寺や宮中で得度式が行われ,国分寺制が整うとここでも得度式が行われた。僧尼令には規定がなく単行法で規定されたらしい。720年(養老4)得度者にそれを証明する度縁を与える制が始まり,734年(天平6)得度の基準として,法華経か最勝王経の暗誦と3年以上の修行経歴のあることが決められた。鎌倉時代以降,得度式は国家の手をはなれ,教団や寺院の行う儀式となった。