●同盟市戦争 どうめいしせんそう
AD91
前91〜前88年にかけてイタリアの同盟市がローマに対しておこした戦争。ローマはイタリア半島の征服とともに,被征服都市(ムニキピウム)に,主として私法上の劣格の市民権であるラテン市民権を付与した。これに不満をもっていた諸都市は,全イタリア同盟市に完全なローマ市民権を与える法案を提出したローマの護民官ドルススが暗殺されたのを契機に,前91年,マルシ人・サムニウム人などを中心にイタリア同盟市の大部分が結束し,コルフィニウムを拠点に反乱をおこした。当初ローマの情勢は不利だったが,グナエウス・ポンペイウス・スラが戦闘を指揮する一方,反乱不参加の都市やイタリア人にローマ市民権を与えるなどの懐柔策をとったので,反乱はしだいに下火となった。サムニウム族の同盟市のみが最後まで反乱をつづけたが,スラによって前82年全滅させられた。他方,ローマ市民の数はこれによって倍加し,こののちローマは都市国家から帝国へと発展していった。