●唐蕃会盟碑 とうばんかいめいひ
アジア 中華人民共和国 AD
唐と吐蕃とのあいだに821〜822年(長慶1〜2)に行われた会盟の内容を記した碑。唐と吐蕃との関係は755年(天宝14)の安史の乱後戦闘状態の連続であったが,9世紀初めには両国のあいだに立っていたウイグルと南詔が唐側に服属し,吐蕃は孤立状態に陥った。しかし,河西隴右地帯は吐蕃の占領下にあったので,この事実を認めたうえで,唐の穆宗とチベットのチツクデツェン王とのあいだに和平協定が結ばれた。会盟は821年(長慶1)に長安で,翌822年にはラサで行われ,その内容を記した碑が823年(長慶3)ラサに建てられた。現在ラサのツグラカン寺(大昭寺)の前にあり,高さ3.45mで正面(西側)には漢文とチベット文で清水県を国境とし,ここで駅馬を交換,両国の官吏は平和を第1とすべきことを命じている。裏面(東側)はチベット文で会盟にいたる歴史的経過を述べ,会盟の状況・日付けも明記されており史料的価値は大きい。北面は会盟参加チベット側代表達の官姓命,南側は唐側代表達の官姓命が記され,それぞれ中国文字とチベット文字による音意訳がつけられているので当時の中国語・チベット語の音韻を知る上でも重要な資料である。