●東大寺金剛力士像 とうだいじこんごうりきしぞう
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南大門の両側に東西に安置され,仁王像(金剛力士・密迹力士)とも称されている。その造像は1203年(建仁3)で,作者は大仏師運慶・快慶・備中法橋・越後法橋の4人で,そのほか小工20人でつくられ約3カ月のはやさで重源の沙汰によってできあがった。そして東に吽形を西に阿形を配し,檜の一材を用いて合理的な寄せ木により巨像をつくりあげ,内刳のうえに全身に布を貼って錆下地をほどこし,最後に肉色の彩式をして写実性を盛りあげている。そしてこの巨大な像が頭より足まで一材で通しているのもその巨大さを増す上に大きな役割を果たしていて,目鼻立ちや筋肉の表現に力強さがみなぎりいかにも鎌倉彫刻の偉大さを表しており,これ以後の諸寺の像ではみられない威厳が感じられるのである。ことに力士の手と足に異常な緊張感をみなぎらすように表現され,厚みのある豪放さを全体にみなぎらせているといえる。〔参考文献〕奈良六大寺大観刊行会『東大寺』1968,岩波書店
平岡定海『東大寺辞典』1980,東京堂出版