●東廠・西廠 とうしょう・せいしょう
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中国の明代の秘密警察。成祖永楽帝は甥である建文帝より政権を奪って北京に遷都したが,かつて建文帝の側近の宦官に宮延内の事情を探知させた経験に鑑みて,1420年(永楽18)に東安門の北に東廠を設置した。長官には司礼監太監の一人が任命され,下部組織は錦衣衛の衛官によって構成された。職務は政治的な陰謀の摘発はもちろん,失火や落雷,北京の物価の報告まで含まれており,その権力は明代における宦官の勢力の増長とともに高まった。とくに天啓年間(1621〜1627)の太監魏忠賢が配下の東廠を最大限に用いて反対派官僚を根こそぎにしたことは有名である。一方,西廠は憲宗によって,妖人がひそかに宮中に出入りしていた事件が発覚したのを契機に1477年(成化13)に設置され,当時の寵臣汪直が長官に任命された。その規模は東廠に倍し,何度か大獄をひきおこしたが,汪直自身の失寵によって廃止された。ついで1506年(正徳1)に西廠は劉瑾ら宦官一派の台頭とともに復活,新たに設置された内廠とともにその専横に利用されたが,劉瑾の誅殺によって廃止された。