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●唐三彩 とうさんさい

アジア 中華人民共和国 AD 

 色釉で彩色された8世紀唐代の陶器。“三彩”とは基本的には素地の白,濃淡の緑釉,褐釉の三色をいうが,ほかに藍色や黄色の釉を使用する場合もある。白色の粘土で形をつくり,銅・鉄・コバルト・マンガンなどを含む釉をかけて焼成する。この釉は,発色の源である金属と,ガラス質の釉薬を結びつけるために鉛を溶媒として加えるので,鉛釉と呼ばれている。焼成温度は約800℃と低く,そのため軟質で実用にはむかない。唐三彩は,主に墳墓に納める副葬品すなわち明器としてつくられ,三彩馬や三彩駱駝・人物をかたどった涌(よう)など芸術性の高い作品がみられる。唐の都であった長安(今の西安)および東都であった洛陽の墓中より多数出土しており,また河南省鞏(きょう)県に唐三彩を焼いた古窯址が確認されている。唐代貴族文化を代表するこの華やかな焼物は,中国東北の渤海三彩遼三彩,日本の奈良三彩にも影響を与えた。

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