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●陶弘景 とうこうけい

アジア 中華人民共和国 AD456 南北朝時代

 456〜536 南北朝時代の道士。丹陽秣陵の生まれ。若いころ斉朝に仕えて下級官史となったが,上清派の道士孫遊嶽の弟子となり,492年(永明10)には職を辞し,茅山に隠居して華陽隠居と号した。彼は名山を遍歴して広く経典を求め,また浙江各地の学者に教えを求めて教学の大成に力を尽くした。梁の時代になると,図讖を示して梁の国号を奉ったこともあって,武帝の絶大な信頼を得,国家の大事にはしばしば下問があって世に〈山中宰相〉と呼ばれた。彼は道教史上では,茅山派道教の大成者として名高く,仏教にならって道教の教理を体系化し,上清派道教の根本を伝える『真誥』や,内観による得道の方法を説いた『登真隠訣』,道教の神々のパンテオンを完成させた『真霊位業図』などを著した。しかし,彼の学問は道教学に限られず,天文・陰陽五行・占筮・本草などにもわたっており,『本草経集注』などの著書も残されている。