●東胡 とうこ
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中国,春秋時代のころからモンゴルの東方にいた狩猟牧畜民族。戦国時代に燕は東胡と戦い,その侵入を防ぐために,西は造陽(今の懐来)から東は襄平(今の遼陽)の近くまで長城を築いた。秦代に入ると西方に勢力のあった月氏と並ぶほどの力を得て,蒙古,陰山方面の匈奴を圧迫した。しかし,匈奴も力を蓄え,東胡は冒頓単于(ぼくとつぜんう)に攻められ,その権力下に入った。そして東胡王を支配者とした。そののちの烏桓(うがん)・鮮卑(せんぴ)・契丹(きったん)は,東胡の末裔といわれている。今日まで,東胡がどの民族に属するかについては多くの議論があった。鳥居龍蔵・内田吟風・ウィットフォーゲルらが記述した東胡とはツングースの音訳とするツングース説,また白鳥庫吉の東胡とは,胡すなわち匈奴の東方にいたものとする考えで,モンゴル民族とツングース民族の混血とする説である。今日では,後者が有力視されている。