●東京夢華録 とうけいむかろく
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中国,宋の孟元老著,10巻。北宋の都開封について述べた書。開封を東京とも呼ぶのでこの名前がある。1147年(紹興17)の自序がある。金の侵入によって北宋が滅亡したあと,南宋に従って南に移った著者が失われた国都をなつかしんで記録したものである。都の大きさや構造などについて述べると同時に,年中行事・風俗・歓楽街などについて大きく頁を割いているのが特色である。書物としての体裁もととのっておらず,文章もいわゆる士大夫の文章と異なり読みにくい。しかしそれだけに著者の失われた都への思いが感じられ,官撰の史料にみられない都市の生気を感じさせる書となっている。商店・商人・食べ物・演芸などの記録は当時の庶民の生活をいきいきと伝えるもので,社会風俗研究の上からも貴重な書である。版本としては静嘉堂文庫に元刊本がある。なお南宋の都となった杭州にも『夢梁録』などがあり,ともに宋代の都市研究の好史料として知られる。〔参考文献〕入矢義高・梅原郁訳註『東京夢華録』1983,岩波書店