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●トゥグルク朝 トゥグルクちょう

AD1320 

 1320〜1413 インドを支配したトルコ系のイスラーム王朝で,デリーを都としたデリー=スルタン5王朝の一つ。老将ギャース=ウッディーン(在位1320〜25)が創設し,前王朝ハルジー朝の政策を踏襲したが,彼の子ムハンマド=ビン=トゥグルク(在位1325〜51)は史上〈天才か狂人か〉と評せられるほど特異な性格と政策で知られた。彼はインド全域の支配を企て,都を1327年にデカン高原のデオギリに強制移転したが数年後に失敗して旧都に戻った。彼の治世に版図は拡大したが,通貨改革で財政は破綻し,南インドやベンガル地方が反乱をおこして独立した。彼の従弟フィーローズ=シャー(在位1351〜88)は有能な統治政策で国内を安定させ,公共事業に意を注いだが,失地回復に努めなかった。彼の死後に有能な支配者は現れず,1398年末にティムールの北インド侵入で大混乱に陥り,トゥグルク朝は完全に無力化し,やがてサイイド朝に滅ぼされた。